最近ではトラックにもオートマ車が増えてきていますが、特に小型車両である2tトラックには多くのオートマ車があります。
2tトラックは運送業界だけではなく、様々な分野や業界で活躍するトラックですが、個人での引っ越しや荷物の輸送などにも使用されるため、運転するために必要な免許については気になる方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、分かりにくい2tトラックのオートマ車の運転に必要な免許について、現役トラック運転手が分かり易く解説していきます。
トラック業界で増えるAT車
近年、トラック業界でAT車の普及が進んでいますが、これは運転手の負担軽減や排出ガス低減、そしてAT限定免許しか所持していない若年層の、トラック運転手の確保が目的となっています。
長時間トラックを運転するうえでクラッチ操作や、ギアチェンジが不要になるということは、運転手にとって大きな負担軽減となり、ミッション車のように複雑な操作が必要ない為、AT限定準中型免許さえ所持していれば、経験の有無に関係なく誰でも運転することが出来ます。
また、トラックは運転する人によって燃費性能が変わることがありますが、オートマ車にすることによって、誰が運転しても同じ燃費性能で走行することが出来るようになり、環境に配慮した走行が可能となります。
しかし、様々なメリットがある2tトラックのオートマ車ですが、運転免許制度の改定により免許区分が複雑になってしまい、自分の所持している免許で運転できるのか分かりにくくなってしまいました。
その為、これから2tトラックのオートマ車を運転する予定がある方は、自分の所持している運転免許で運転できるのかどうかを、しっかり理解しておく必要があるでしょう。
2tトラックのミッションの種類と必要免許について
2tトラックのミッションには3つの種類があり必要な運転免許も違うので、自分の所持している免許で運転できるかどうかを確認しておきましょう。
2tトラックミッション車
2tトラックのミッション車の運転には、準中型免許が必要となり
AT限定準中型免許、AT限定準中型免許(5tに限る)では運転することは出来ません。
免許取得時によって免許区分が【5t限定】になっている方は、車両総重量が5tを超える車両の運転は出来ないので注意が必要になります。
また、車両総重量が5tを超える車両を運転したいと考えているのなら、限定解除を行うか準中型免許以上の免許取得が必須となります。
2tトラックセミオートマ車
セミオートマ車とは、出発時だけクラッチ操作が必要なミッションタイプのトラックです。
クラッチ操作は必要になりますが、AT限定準中型免許(5tに限る)の運転免許で運転することが可能です。
操作の手順としては「クラッチを切る→ギアを入れる→半クラッチでスタート」する、その後は普通車のAT車と同じ様に運転が可能です。
ギアをニュートラルにしたり完全に停車しパーキングに入れると、クラッチ操作が必要になるので覚えておくといいでしょう。
セミオートマ車の運転方法についての記事はこちら!
2tトラックオートマ車
2tトラックオートマ車は、セミオートマ車のようにクラッチが付いておらず、普通車のAT車と同じ様に運転することが出来ます。
運転は「AT限定準中型免許(5tに限る)」の運転免許で運転することが出来ます。
クラッチ操作が不要なため、運転手への負担は少なく未経験者でも運転の難易度は高くありません。
運転免許制度の改定前に普通免許をAT限定で取得している方は、免許区分が上記のAT限定準中型免許(5tに限る)になっているはずなので、2tトラックオートマ車の運転の為に、新たに運転免許を取得する必要はありません。
2tトラックオートマ車のメリットとデメリットについて
ここでは、2tトラックオートマ車のメリットやデメリットについて解説していきたいと思います。
2tトラックオートマ車のメリット
2tトラックオートマ車のメリットはいくつかありますが
・必須運転免許取得の難易度が低い
・運転手の負担軽減
・誰が運転しても同じ性能
ということがメリットとして挙げられます。
2tトラックのオートマ車の運転に必要な運転免許は、「準中型免許・AT限定準中型免許(5tに限る)の2つになりますが、普通免許取得時期によっては新たに取得する必要がなく、仮に準中型免許を取得するにしても取得条件もなく、18歳以上であれば誰でも取得可能で、取得難易度は高くありません。
また、クラッチ操作がないということは、それだけ運転手の負担が減り未経験者でも運転することが出来るので、若年層のドライバー確保にもつながります。
そしてトラックの燃費は、運転操作に慣れたドライバーの方が良くなると言われていますが、オートマ車であれば経験は関係なく、誰が運転しても同じ燃費性能で走行することが出来ます。
このように2tトラックのオートマ車には、多くのメリットがあると言えるでしょう。
2tトラックオートマ車のデメリット
2tトラックオートマ車のデメリットは
・悪路に弱い
・坂路が走りにくい
・車両コストの上昇
などが挙げられます。
2tトラックのオートマ車には、タイヤの空転を制御する機能が備わっている車両があり、この機能が作動してしまうとアクセルを踏んでも、回転数が上がることはありません。
その為、ぬかるんだ道路や雪道などでスタックしてしまうと、自力での脱出が非常に困難となって今います。
そして次のデメリットとして、オートマ車は回転数が上がると自動でギアを上げてくれますが、坂道で勝手にギアが上がると回転数が下がってしまい、坂道を登らなくなってしまいます。
そのような状況では坂道を上りにくいので、坂道を上る時にはオートマから手動に切り替えて登り始める必要があります。
そして最後に、車両価格が高くなりコストがかかってしまう事が挙げられます。
ミッション車とオートマ車の価格には数十万円の差があり、初期費用としては大きな違いとなっています。
しかし車両にかかるコストについては初期時費用こそかかるものの、燃費性能のいいオートマ車であれば、直ぐにコスト分の燃料費が浮いてくるでしょう。
AT限定準中型免許の限定解除方法について
AT限定準中型免許では、運転できない2tトラックがあると不便に感じているのであれば、「準中型免許」への限定解除が必要になります。
取得方法としては、指定教習所で実技講習を受けて試験に合格して交付される方法と、運転免許センターでの一発試験に合格して交付される2種類の方法がありますが、どちらも特別な取得条件はありません。
限定解除にかかる費用と取得にかかる期間は
AT限定準中型免許(5tに限る)を指定教習所で限定解除
取得費用=10万円程度 受講時間=8時間 取得にかかる期間=最短で5日
一発試験で限定解除した場合の費用と取得にかかる期間
取得費用=一回で合格した場合3000円 取得にかかる期間=最短1日
となっており、一回で合格できるというのであれば、一発試験の方が大きく費用を抑えることが出来るので、運転に自信のある方は一発試験での取得をお勧めします。
2tトラックを運転するときに注意してほしい事
2tトラックの運転の経験がない方に注意してほしいことが、トラックの高さです。
平ボディー車であればあまり気にする必要はないのですが、バン型やウィング車であれば荷台部分の高さは2.5mほどもあります。
その為、普通車では問題にならなかった道路に張り出した木の枝や、高架下などに接触してしまい事故につながる可能性があるのです。
もし仮に、接触事故で車両の破損などが起きると賠償責任があり、全額とまではいかなくても大きな出費につながることも考えられます。
そのような状況を避けるためにも、2tトラックの運転をする時には常に高さに気を付けて、安全運転に努めましょう。
まとめ
ここまで2tトラックのオートマ車の運転に必要な免許について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
この記事で、2tトラックのオートマ車の運転に必要な免許について、疑問に思っている方の役に立てば幸いです。
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