トラック運転手として働くために必ず必要になるのが「横乗り」です
この横乗りが何の目的で行われ、どれほどの期間横乗りが必要になるのかなど、運転手への転職を考えている方や、働き始めた方にとって気になることは多いですよね。
そこでこの記事では、現役トラック運転手が横乗りの目的や期間、注意点など、横乗りに関しての情報を、お届けしていきたいと思います。
トラック運転手の横乗り期間とは?
トラック運転手の横乗りとは、新人運転手が入社してトラックを一人で運転するまで、ベテラン乗務員や指導員が助手席に乗り、様々な指導を行う期間のことです。
この期間は、経験者であっても未経験者であっても、必ず一定期間行われるものであり、どの運送会社でも同じように横乗り期間が存在します。
トラック運転手は、基本的に一人で集配送を行い何かトラブルがあっても、ある程度は運転手自身が対処をしなければいけません。
その為、この横乗り期間というものは新人運転手の為に設けられた期間であり、一人で仕事をこなしていくことが出来るように、仕事を覚える期間となっているので、分からない事や不安に感じていることは、遠慮せずに質問して一人で仕事をしていくための知識を身に付けましょう。
横乗りは何のためにするのか?
ここでは、横乗りが何の目的で行われるのかについて、具体的に解説していきますので横乗り期間中は意識しておきましょう。
新人運転手の運転指導
横乗り期間中は新人運転手の運転に関する指導が目的の一つであり、これは運転が仕事である運転手にとって、非常に重要視されるポイントとなります。
運転は人によって癖があったり、荒い運転や確認不足など安全運行に支障が出る可能性もあり、最悪の場合には破損事故や交通事故につながることも考えられます。
その為、指導員は新人運転手の運転で、危ないところや注意した方がいいポイントなど、気が付いたことを横乗り期間中に指摘し、指導していく重要な役目を担っています。
指摘された新人運転手の中には「いい気持ちがしない、言われたくない」と感じることがあるかもしれませんが、自分の運転は客観的にみることが出来ないので、この期間中は自分の運転方法がどうであるのかを知るいい機会でもあります。
その為、指導員からの指導やアドバイスは素直に聞き、自分の運転のマイナス部分に気づいて、安全運行に努めましょう。
集配送の指導
トラック運転手と一言で言っても、扱う荷物が変われば仕事内容も大きく変わり、経験者であっても指導を受けなければ、スムーズな集配送は出来ません。
また、荷物によっては積み下ろし方法を間違うと、荷物が潰れてしまったりトラックに荷物が積み切らないなど、運行に支障が出てしまうようなトラブルも起こりえます。
その為、この横乗り期間中に指導員は積み込みの方法、積み下ろしの方法、集荷先での受付の方法、荷下ろし先での受付方法など、一人で仕事をしていくために必要な事を、全て新人運転手に教える必要があり、これが目的の一つとなっています。
トラック運転手は一日に数件の集配送を行うことがほとんどですが、スムーズに集配送できないと、自分の仕事を他の運転手にしてもらう必要があり、このような状態ではいつまでたっても横乗り期間は終わらず、トラック運転手として独り立ちすることは出来ません。
その為、横乗り期間中に集配送に関して分からない事や、疑問に感じることがあるのであれば遠慮せずに指導員に質問し、解決しておくといいでしょう。
ルートを覚える
横乗り期間中は仕事に関わるルートを覚えるために、最も適した期間であるのでこの期間中に仕事に必要なルートを覚えます。
百聞は一見に如かずと言いますが、ルートを知っているベテラン乗務員や指導員が横に乗っているという事は、直接教えてもらえるという事になりますが、実際に経験がある指導員がルートを説明するとき、具体的な情報を一緒に説明できるので、新人運転手にとって分かり易く覚えやすいというメリットがあります。
トラックの運転をしていると渋滞や交通事故など、いくつかの理由でいつものルートを通ることが出来ないこともあり、いかに多くのルートを知っているかが、プロドライバーとしての価値につながります。
その為、出来るだけこの横乗り期間中に多くのルートを覚え、更に指導員から抜け道や裏道などの情報を得て、様々なトラブルに対処できるだけのルートを覚えましょう。
トラック運転手の横乗り期間はどう決まる?
トラック運転手の横乗り期間がどれだけあるのかは、いくつかの理由によって決まり人によっては、短い期間で終わることもあります。
ここでは、横乗り期間がどのように決まっているのかについて、解説していきたいと思います。
運転手としての経験
先ず、横乗り期間の判断基準として用いられるのが、運転手としての経験があるかどうかです。
運転手の仕事は運転が一日の大半を占め、最も重要になるポイントのためどれほど運転手としての経験があるかで、横乗り期間は短くなったり長くなったりします。
一般的に経験があるのであれば一週間ほど、トラック運転手としての経験がない方であれば二週間ほどが横乗り期間の目安としてあります。
しかし、この横乗り期間というのは経験があってもなくても、会社によって定められていることも多く、大企業などでは一か月程度の横乗り期間を設けていることもあります。
その為、トラック運転手としての経験の有無による横乗り期間の基準として
・経験者=一週間程度
・未経験=二週間程度
・運送会社によっては一か月
というようになり、気になる方はベテラン乗務員や指導員に直接質問してみるのもいいでしょう。
運転や仕事を覚えたかどうか
運転や仕事に支障がないと判断されれば、一週間程度の期間で横乗りが終了することもあり、運転経験があり前職の仕事内容が同じであった場合には、二日~三日程度で横乗り期間が終わることもあります。
しかし、一般的には運転や仕事を覚えるのに最低でも一週間はかかり、ある程度横乗り期間を経験することでしか分からないようなこともあるので、経験があっても仕事内容が同じでもこの程度の期間、横乗りをすることが多くなっています。
実際に筆者が横乗り指導する時にも、経験の有無に関係なく一週間は横乗り指導して、問題がなければ独り立ちという流れが最も多くなっているので、運転や仕事を覚えているかどうかは、横乗り期間を決める目安となっています。
横乗り期間中に注意したい事
ここでは、横乗り期間中に注意しておいてほしいことについて解説していきますので、覚えておくといいでしょう。
謙虚な態度で!
横乗りしてくれるベテラン乗務員や指導員は立場上、先輩運転手であり上司でもある為、年齢が年下だからと横柄な態度を取ってはいけません。
指導員はあなたを指導するだけではなく、独り立ちの判断や運転手としての適正を判断するように、会社側から選ばれた上司なのです。
その為、指導員の判断が会社に伝わり評価につながるので、指摘されたことや指導を受けたことに関しては、素直に謙虚な気持ちで受け取り横乗り期間を過ごしましょう。
居眠りに注意!
横乗り期間中に注意しておきたいことが「居眠り」です。
新人運転手の横乗りは助手席から始まり、車両感覚やルートを覚え、集配送の方法を覚えて運転席に座り、実際に乗務するという流れになりますが、この助手席に乗っている間は運転をしていないので、どうしても睡魔に襲われがちです。
しかし、助手席に乗っているその瞬間も仕事中であり、仕事を覚えるための期間となっているので、ここで居眠りをしてしまうと会社側からの評価も下がり、独り立ちできるまでの期間も大きく伸びる可能性もあります。
何より指導員が運転しているトラックの助手席で、居眠りをするという事は失礼でもありいい気持ちになれません。
その為、横乗り期間中は居眠りをしない様に、心がけておきましょう。
スマホを触らない!
これは特に若年層の新人運転手に多くなっていますが、助手席でメールの確認や動画など、スマホを触っているのを目にすることがありますが、これは絶対にやめておきましょう。
指導員からみてスマホを触るという行為は「集中力がない、仕事にやる気を感じない」と感じ、評価を下げる行為だと言えるでしょう。
また、助手席でスマホを触るという事は「運転中にも触るのではないか、事故の危険性が高くなる」と判断され、トラック運転手としての適正がない、というような判断にもつながります。
運転手としての適正がないと判断されるという事は、試用期間中に解雇されるという事にもつながりかねません。
そのような状況を避けるためにも、休憩時間以外でスマホの操作はやめておくべきでしょう。
横乗りのアルバイトって何?
実は、トラック運転手の横乗りには二つの意味があり、一つはここまでご紹介してきた意味の横乗りと、作業員や駐車違反対策の横乗りの二つがあります。
作業員や駐車違反対策の横乗りは基本アルバイトであることが多く、作業員であれば荷物の積み下ろしの手伝いや片付けなどが主な仕事内容となり、運転以外の業務すべてにかかわることになります。
駐車違反対策の横乗りでは都市部などで駐車スペースがなく、路駐で荷下ろしをする場合に必要になる人員のことです。
路駐で荷下ろしを行う際に助手席に横乗りがいれば、駐車ではなく停車扱いとなり違反にはなりません。
こちらの横乗りはただ助手席に乗っているだけで作業をする必要はなく、乗っている間は自由に過ごすことが出来るので、本を読んだりスマホを触っていても問題ありません。
このようにトラックの横乗りという求人を見つけたら、いくつかの意味があるのでしっかりと理解してから選ぶといいでしょう。
まとめ
ここまで、トラック運転手の横乗り期間についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
横乗り期間は新人運転手のための期間です。
この期間を有効に活用してトラック運転手として、独り立ちできるだけの知識を身に付けましょう。
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