運送業界用語集

ここでは、分かりにくい運送業界用語について分かり易く実際の経験を基に、運転手ネタを踏まえながらご紹介しています。

良かったら見ていってください。

あ行

アオリ

トラックの荷台横に備えられた板のこと、中柱があると2枚アオリ、2本柱だと3枚アオリと呼ぶ、柱までアオリと一緒に倒れるものを一枚アオリと呼ぶ。

ウィング車

荷台の壁が鳥の羽のように広がる荷台構造のトラックの呼び方。一般的にウィング車の方が仕事が楽。

運行管理者

トラックやバスの運行を管理する人、運転手の管理や休憩室の管理、積載物の管理指導など仕事は多岐にわたる。

エアサス車

車両を支えるサスペンションが板バネではなく、エアサスペンションによって支えられている車両の総称。エアサスの方が振動や衝撃を感じにくいので、トラック運転手はエアサス車に乗りたがる。

親伝(おやでん)

発送元や配送先の情報が記載された伝票で、荷物に張り付けるものを親伝と呼ぶ。

置き配

受取人が不在の時に荷物を置いていく行為、宅配ボックスなどがあれば問題ないが玄関先や軒下に置いていくと、荷物の紛失につながりトラブルになることも。大手宅配業社では置き配を禁止にしているところもある。

オリコン

折り畳み式のプラスチックコンテナのこと、物流センターなどから販売店に積み合わせで荷物の発送をするときに良く使用される。使用しないときや荷物を出した後は折りたためて重ねることが出来るので便利だが、回収する運転手は溜めすぎると大変。

か行

海コン(かいこん)

海上コンテナの略称、コンテナには40ftと20ftの種類があるがどちらも海コンと呼ぶ、40ftの海コンはトレーラーでないと運べない

空車(くうしゃ)

何も積んでいない状態のトラックのこと、積んだ荷物が何かを聞かれたときに空車であれば、空気と答える運転手多数。

カプラー

カプラーとはトラクターヘッドと台車をつなぐための部分、台車部分にはキングピンが取り付けられており、カプラーで包み込むように連結する。

緩衝材

輸送中の荷物を振動や衝撃から守るための資材、発泡スチロール製のものや気泡緩衝材のものが用いられるが、隙間なく詰め込むことで急ブレーキをかけてしまった時に、荷物が前にずれてしまう事も防ぐことが出来る。運転手にとってありがたい資材だが、緩衝材を使用したトラックでそのまま集配送を行うと、場所を取ってしまい邪魔になる。

キングピン

トレーラーの前方部分に取り付けられたトラクターヘッドと連結するためのピン、積載量20tを超えることもある車体をキングピン1本で支えている。

誤配(ごはい)

読んで字のごとく配達先を間違えて配達してしまうこと、誤配先が荷物を開封してしまうとプライベート問題につながり、やってはいけないミスのナンバー1。

さ行

じか積み(直積み)

トラックに荷物を積み込む際に荷台に直接荷物を積みつけること。雨が降っているとアオリの隙間から水がしみ込んできて濡損の原因となるので、じか積みする時には荷台シートを使用することが重要。

実車(じっしゃ)

荷物を積み込んだ状態のトラックのこと、逆に荷物を積んでいない状態のトラックは空車と呼ぶ

濡損

荷物を水にぬらしてしまうことで起きる破損事故の名称。雨漏りなどで濡損を出してしまった時に「なぜ気が付かなかったか」と攻められるが、雨が降らないと気づけないのでどうしようもない。

Gマーク(出典:全日本トラック協会)

安全優良事業所であることを証明するマーク、【安全に対する法令の遵守状況】【事故や違反の状況】【安全性に対する取り組みの積極性】 上記した3つのテーマを元に、全38項目の評価をクリアした運送会社に交付される。顧客がGマークを取得を前提にしている事もある為重要なマーク。

セミオートマ

セミオートマとはトラックのミッションの種類のこと、オートマ車だがクラッチ操作が必要になる。

分かり易く説明すると「クラッチ操作の大半は私(トラック)がするので、出来ないところは運転手さんがしてください」というトラックです。

た行

台車

トレーラーの荷台部分のこと、トレーラーで荷物の集配を行う場合には荷台を切り替えて行うことになることもある為、トラクター部分と台車のナンバーが異なる。

玉掛け

荷物をクレーンで吊りあげるときに必要になる行為、ワイヤーや吊りベルトなどを適切な位置に通したりかけたりすることで安全に荷役が行われる。作業に従事するためには玉掛け技能講習を修了している必要があり有資格者でないと行えない。

トラクター

一般的なイメージでは農作業に使わるものを思い浮かべるが、運送業界においてはトレーラーを引っ張るトラックのことを表す。台車を連結していないときの加速は恐ろしい。

な行

乗り越し

荷物が違う配達先に届いてしまう事、路線便のドライバーはいくつかの営業所を積み合わせて輸送するが、A店で降ろす必要がある荷物をB店で降ろしてしまう間違い。また伝票の打ち間違いなどにより乗り越しが起きることもある。このミスを運転手のせいにする事務所勤務の人がいるので注意!

荷役(にやく・にえき)

トラックや貨車、船舶などから荷物を降ろしたり積み込んだ入りすること、同じ業界でも宅配業では使われていない。

は行

バラ積み

トラックに積み込むときに荷物をばらして積み込むこと、20㎏の荷物を大型トラックに積み込む場合には、600個の荷物を手で積み込むため体力が必要になる。トレーラーでばら積みをする時には1000個積み込むことになる為、2時間~3時間かかり夏場は地獄そのもの。

バルク車

バルク車とは主に粉粒体の輸送に用いられる車両のこと、小麦粉や砂糖、飼料などの輸送で活躍している。

ハンドリフト

フォークリフトの手動版、上下機能がついていないので平面だけの利用となり、ホーム上で主に使用されるが、トラック1台につきハンドリフトが1台あるわけではないので、繁忙期などは取り合いになる。

フレコン

フレシキブルコンテナバックの略称、粉末や粒状物の荷物を保管・運搬するための袋状の包材のことで業界ではフレコンと呼ばれる。内容量が1tのものであればトンバックと呼ばれているが、荷役中に吊り紐が切れて落下し、1tもの粉末が散らばると片付けが悲惨。

ま行

持ち出し

荷物をトラックに積み込んで配達している途中という意味、宅配業で多く使用され持ち出しが顧客に分かっている状況だと、時間指定をしてくることもある。※時間指定をしてくれる方は再配達の手間が省けてありがたい。

元請け

荷物を直接受けた運送会社のこと、一般的に運転手として働くなら元請けの方が待遇がいい為、現役運転手は元請けに転職することを狙っている。

や行

宵積み(よいつみ)

翌日配達する荷物を前日にトラックへ積み込んでおくこと、宵積みをしておかないと翌日の朝に積み込み作業を行う事になるので、早出をしなければならなくなる。

傭車

他業種で言うところの下請け、元請けである運送会社から仕事を回してもらい、輸送を行うが傭車の方が仕事がきつくなりがち。

横乗り

運転手として独り立ちする前に、ベテラン運転手が仕事内容や運転の注意点など、安全に運行できると判断されるまで助手席に乗ること。この期間は会社や運転手のスキルによって変わるが、当然気まずい期間であり「早く独り立ちしてほしい、したいと」お互いに思いながら横乗り期間を過ごしている。

ら行

ラッシングベルト

バントラックやウィング車で荷物を固定するための道具、ワンタッチベルトとフック付きベルトの2種類があり、ウィング車やバントラックではワンタッチが、平ボディー車ではワンタッチが使用される。

路線便

日本各地に営業所を持つ運送会社の各営業所を回るトラックのこと。決まった区間を走行するトラックがそう呼ばれる。各地に営業所を持っていない運送会社が、下請けとしてその区間を担当していても路線便と呼ばれる。

わ行

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